Wendyちゅわん

9MUSESとどっちがエライのかっていう話ではなく、レドベルはもはや「K-POP」の埒外にあるので、私の中では完全に棲み分けができている。

私はアイドルグループとしてのRed Velvetのファンではないが、現役最高のポップグループはレドベルだと信じている。「最高」というのは「世界一」という意味である。

ところがレドベルは上から下までK-POPのアイドルシステムから生まれた存在なので、K-POP」の世界に足を踏み入れないと目に入らない仕組みになっている。私がK-POPを聴き始めて最初に驚いたのは、一般の音楽ファンの目には一切触れないところで、Red Velvetのような恐ろしいグループが生息していたことである。よく見ると、モンスターすぎてK-POPの中で非常に "据わりが悪い" 位置にいることがわかる。どこの引き出しに収めたらいいのか、K-POP的な価値観だけで見ていると判断に困る。だからどうしても、自分の推しグループは別に作っておいて、体力があるときに取り出して鑑賞するという使い方になりがちである。ちょっとレベルが高すぎて、そんなに気合い入れて音楽なんか聴くつもりねーよって気分のときには、毒気に当てられてへこむ。

本人たちはぜんぜん意識高い系な感じはなくて、堂々とアイドルグループをやってるようにしか見えない。なのにどこでどんなケミストリーが働いたのかは知らんが、実際にやってることはポップミュージックの教養講座なんである。現代のポップミュージックを正しい遠近法で眺める視点をもらえる。大衆音楽のおいしいところを片っ端から拾ってきて、すごい力でかき回して、よくもまあこんな曲を作ったなってやつばっかなんだが、それをなんなく歌いこなすこいつらは一体なんなんだ

けーぽアイドルの世界で、いったいなにをしようとしてんのあんたらとはいつも思う。音楽的な掘り込みが本気すぎるし、目配りが広すぎるし、技術がすごすぎるし、そういうことをK-POPの活動サイクルの中でやってくのは人間の限界を超えてるだろ。なんせ生産性の高さでもレドベルはK-POP随一である。ブルピンとかを見てると、なんか楽曲のクオリティーを上げると曲数が絞られるみたいに錯覚するが、レドベルは過労死が心配されるくらいぽこぽこカムバックする。しかも去年は "ReVe Festival" という一貫したコンセプトで立て続けにアルバムを発表して、それがまたいちいち手の込んだ出来栄えなもんだから、有能すぎて腹が立つ。
そんなモンスターが普段はK-POPっていう御簾の向こうに隠れていて、その特殊な世界に接触しない限り、私たちと相まみえることはない。だからレドベルは世界一過小評価されているポップグループなんである。

私の推しグループはよじゃちんぐ(GFRIEND)だが、個人で言ったら私にとっての女神は一貫してレドベルのWendyちゅわんである。一般的な人気がそれほどでもないのが不思議でしかたないのだが、圧倒的な声と歌の巧さ、パーソナリティー、顔つき、どれを取っても女神はWendy以外にいない。明るいキャラなのになぜか幸が薄そうな雰囲気がいつもあるなと思ってたら、ついには不幸な転落事故にあってしまい、ああやっぱりレドベルの中で一人だけそういう目に遭うのはWendyってことになっちゃうんだなとか、崇拝者とは思えない冷酷な言い方をしてしまったが、Wendyは神なので必ず復活するのだ。

レドベルといえば、過去に "#Cookie Jar" とか "SAPPY" とか日本オリジナル曲を出してるが、MVも含めてレドベル本来のクオリティーや世界観をまったく壊していないところは、さすがに世界最強のポップグループである。そればかりか、"Dumb Dumb" や "Russian Roulette"、"Power Up" など韓国オリジナルの日本語版も、なんの無理もなく自然な出来栄えに仕上げてくる。しかしあくまでも「K-POP」なので、一般の日本人の耳に入ることはない

レドベルを知らずに黙って人生を終えればいいと思う

ところでWendyちゅわんの特徴は、あるときにはぷっくりしてるかと思うと、なんか極端な減量でイタイタしいほど痩せこけたりするところである。本来どっちかっつうとぷっくりしてる人なので、私はこの "#Cookie Jar" のMVくらいのが好きです。

 

こちらはWendy単独出演で、この美しさとウマさでアイドルやってますの

日本のなんちゃってジャズ歌手たちには爪の垢でも煎じて飲んでもらいたい

 

 

去年初めにけーぽの世界になじもうと思ってTWICEから手を付けたものの、煮え切らない印象しか得られなかった。日本のアイドル文化にも一切興味が湧いたことはなかったし、K-POPにしたってしょせん「ひとごと」だよなおれにはかんけーねーよって思い始めたところで、Red Velvetの "Power Up" に遭遇した。頭のネジが一発でぶっ飛んだ。色の洪水が強烈すぎたし、メイクが濃すぎたし、スルギの顔のインパクトがありすぎたし、Wendyはなんだか根岸季衣みたいだったけど、それ以上にサウンドとコーラスが濃密すぎました。もう何回観たか聴いたかわからんが、一切飽きることがない。

しかしReVeluv(れべろぶ)を自称するのになんとなく抵抗があるのはなんでだろう。最後の謎がそれか。